☆緊急災害情報受配信システム

「気象庁が世界に先駆けて配信する”揺れる前に通知する緊急地震速報”を使って、誤報を排除し、高速に多くの人々に、その人が居る場所への予測震度・猶予秒数の通知と、津波・火山、気象警報・注意報などを通知するには、どのようなシステム構築がベストかを考察しました」

 近年、日本は地殻変動が活発化する周期に突入し、報道等でも南海、東南海地震、首都直下地震や火山活動についての懸念が大きく報道されています。また地球温暖化から亜熱帯化しゲリラ雨・落雷・竜巻等の被害が急激に増えています。

 緊急地震速報、津波・火山、気象警報・注意報など気象庁が発表する気象情報を利用者が居る場所への的確な情報配信が出来るサービスを提供し、

加えて将来は独自にゲリラ雨・落雷をもたらす雨雲が利用者の居場所へ何分後に到達するか等の情報提供、

近隣で発生した犯罪などの各種災害、交通情報等の配信サービスを実施する事で利用者の生活必需品となると考えます。

 本システムは、気象庁の緊急地震速報の実証試験中から家庭への応用をJEITA、防災科学技術研究所の依頼で開発し、また本運用からは大手ケーブルテレビ会社等、各気象予報許可事業者(地震動)へ提供してきましたが、各社ビジネスモデル等の問題からか、一般へ広く普及していません。

 これまで、地震から多くの生命を守る観点から、妥協なく緊急地震速報を活用したシステムを開発してきました。これらの知的財産を活用し、地震だけでなく各種災害からも生命を守るシステムとし、上記の情報配信サービスとして事業化を推進しています。

 携帯電話やスマホが普及している現在、日本政府・民間が所有している通信インフラを活用する事で利用者は特別な通報装置を所有する事なく携帯電話、スマホで自分が今居る場所への的確な災害情報を受信する事が可能です。例えば緊急地震速報を受けて”震度5弱、24秒後”と居場所への的確な情報の取得。”雨が何分後に降り出す”といった情報通知。”テトボンの着等の可能性80%"等の情報通知。近隣での犯罪情報の通知も居場所に該当する情報を受信させる事が出来ます。


 緊急地震速報は揺れる前に通知してくれる非常に有り難いシステムです。しかし直下型地震には対応出来ません。

各自治体単位で生命に危険を及ぼす”震度5弱”の地震を1秒程度で分析し市民に通知出来るシステムの構築ができます。P波を観測するには高額な地震計を設置する必要は無く、ゲーム機器などに使われている3軸MEMS加速度計を使用し観測装置を製造する事が出来ます。

 

 独自P波観測装置を設置して震度5弱以上の地震であるか?の判定、配信を1秒程度で実施すれば、更に多くの生命を守れる事は確実です。

緊急地震速報は完成システムに任せ、直下型地震を即時に通報する別システムとして開発、各都道府県単位に提供する事で数秒でも揺れる前に通知、防災制御する事で、守れる多くの生命があります。(災害が発生してからではシステム障害で防災制御が不能になります。)

 

災害発生前に防災制御

 例えば地震発生前に”店舗の商品の飛散を防止するための機構を作動させる”、”自動ドアを開く”、”防波壁を閉める”、"交通信号機”を制御する。河川の上流で発生した豪雨の情報により下流域の住民に通知するなどの防災機器との連動商品を提供できます。 

☆気象庁緊急地震速報の概要

 日本は、地震で発生する初期微動(P波)を検知、震源位置や地震の規模(マグニチュード)等の震源情報を分析する事で、利用者が居る地域に到達する震度の予測や、到達予測時間を瞬時に解析し配信する「緊急地震速報」を、世界に先駆けて実用化しました。


緊急地震速報には、「予報」と「警報」の2種類があります。

「予報」は、P波を1台の地震計でも観測すれば分析結果を伝達する仕組みで、「高度利用者向け」とも呼ばれており、気象庁気象業務支援センター(以下JMBSC)→気象予報事業者通報端末の順番で配信されます。精度を上げるため、時間が経過していくに従って順次複数の地震計で観測され、新たな地震計がP波を観測した度に、震源や地震規模を繰り返し解析・数次に渡って配信することで、より正確な情報に絞り込まれていきます。


「警報」は、テレビやラジオで放送されるもので「一般向け」とも呼ばれていて、気象庁が各放送会社に直接配信しています。P波が2ヶ所以上の地震計で観測され、且つ最大震度が5弱以上と推定されて初めて発表されます

3ヶ所目以上がP波を観測しても新たに解析・配信することはなく、

発表は最初のものだけです。


 当然、「警報」は「予報」より遅れて配信されるため、震源の近くでは、既に揺れている中で緊急地震速報(警報)が流れるといった警報の遅延(情報通知が間に合わない)が起こります。

 

 気象予報事業者は、発生した地震で送信されてくる複数の緊急地震速報電文を受け、利用者に予測震度・猶予秒数を計算し通知しますが、これには2つの方法があります。あらかじめ登録された通報端末設置位置の住所や地域単位に、

サーバが計算して通知する「サーバ演算方式」

設置された通報端末自身が計算し通知する「端末演算方式」の2つです。

当然、「端末演算方式」の方が精度は高い結果となります。

 

 利用者への予測震度・猶予秒数を計算するためには、端末設置位置の緯度・経度に加えて、地盤増幅度(地盤の堅さを表す度数)を調べる必要があります。地盤増幅度は、国土地理院が提供する1,000mメッシュのデータと、防災科学技術研究所が提供する500m、近年調査された250mメッシュのデータが、あります。

 

☆予報業務許可申請(地震動)

 気象庁以外の事業者が天気や波浪等の予報の業務を行おうとする場合は、気象業務法第17条の規定により、気象庁長官の許可を受けなければなりません。 
 これは予報業務が国民生活や企業活動等と深く関連しており、技術的な裏付けの無い予報が社会に発表され、混乱をもたらすことを防ぐ必要があるため、予報業務を許可制としているものです。 
 許可を受けるには、予報業務を適確に行うための予報資料等の収集及び解析に関する施設や要員を置く等、気象業務法第18条で定められている許可の基準を満たしていることが必要です。

緊急地震速報の予報電文を配信するには予報業務許可の申請が必要です。貴社に換わり申請書類の作成、気象庁の立ち入り検査立ち会いを実施させて頂きます。

 津波・火山、気象警報・注意報など気象庁が予報した情報を加工せず配信する場合は予報業務許可申請は必要ありません。

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/kyoka.html

☆緊急地震速報(予報)を、そのまま通知すると誤報配信になる!?

 緊急地震速報には、「早く知らせる」という目標があり、そのシステム上、持つ限界があります。「警報」や「予報」の予測震度は、予測に用いる経験式が持つ誤差から、±1程度の予報誤差が生じます。また、これまでには、地震計の故障や雷サージ(雷による異常な電流)による誤作動、プログラムや設定のミスなどが原因とする誤報もありました。そう言った、限界や誤報を極力減らすためには、いろいろな工夫が必要となります。


 中でも、「予報」の場合、発生地震に対して複数の電文を送信するが全て送信すると、煩雑な情報から、利用者が困惑し、誤報情報を配信してしまう可能性があります。何故なら、電文には1台の地震計のみで捕らえたP波情報で分析した情報電文や、マグニチュードを予測しないで配信される電文があるからです。これらの電文を安易に送信すると落雷や爆破作業などにより誤報となる電文を伝える事になってしまいます。


 気象庁から送られてくる電文には、精度の確からしさを表す”Rk”という係数が記載されています。この”Rk”閫値を設けることで、例えば、1台の地震計のみで観測された電文など、誤報となりうる電文を送信しない様に設計する事が出来ます。


 これらの工夫なく気象庁からの緊急地震速報電文の全てを送信すると交通機関を停止するなど大きな損失を与える事になってしまいます。


 精査して送信した電文であっても、計算した予測震度を、その都度知らせると利用者は頻繁に情報が換わるため訳が判らなくなります。こういった事を避けるためには、「震度が前回を1以上、上回る」や「猶予秒数が5秒以上短くなる」などの電文を受信した場合のみ、通知させるべきです。

 

 また気象庁電文は150バイトの容量があり、"予測震度、猶予秒数を知る目的以外の内容も含まれているが、高速に多くの利用者に知らせるためには、不要な内容を排除し送信する事がベストです。

 

 その他、利用者が配信情報を受信すると、情報サイトへ誘導する内容を含んだメールなどを送信するサービスがありますが、いたずらに回線を輻輳させるだけであり、厳に慎むべきと考えます。

 

 予報誤差が大きく出たりすることは今後の予報精度の向上で改善されるであろうが、気象庁の緊急地震速報配信サービスの現状と特質を踏まえ、誤報を排除し、利用者が知りたい、今居る場所への正確な情報を高速に提供するシステム構築をする必要があります。

 提案するシステムは、これらを全て考慮して提示しています。

 

☆緊急地震速報だけの配信?

 提案システムでは、気象庁からの様々な気象情報を受配信することが出来ます。気象業務支援センター(JMBSC)から、緊急地震速報以外に津波・火山情報、気象警報・注意報、天気予報などの情報です。しかし、これらの情報の中から通報端末に該当する地域に関する情報のみを通知できないと、利用者が居る地域以外の情報も通知されてしまい、利用者を混乱させてしまうことになります。

 緊急地震速報に関しては、端末が設置された場所の緯度・経度・地盤増幅度(地盤の硬さを表す係数)が必要であり、津波情報などは、気象庁が定める地域コードを端末に設定出来る必要があります。これにより、端末が設置された地域以外の情報は排除出来、利用者が混乱する事は無くなります。

 

 また、提案システムを活用し、気象情報のみならず、各種災害情報、交通状況、犯罪情報、広告を送信する事も可能です。

 

☆JMBSC からの情報受信

 気象予報許可事業者(地震動)が緊急地震速報、津波・火山情報などの情報を受配信するには、気象業務支援センター(JMBSC)から有料で電文を受信する必要があります。

 緊急地震速報は、東京のJMBCにある1系、2系の2台のサーバと、JMBCが管理する、大阪管区気象台に設置した1台のサーバより受信する事が出来ます。なお、大阪のサーバは東京の2系とも接続されています。

 この他、配信するそれぞれの情報に応じて、津波・火山情報用サーバ、気象警報・注意報用サーバ等、各サーバが準備されています。

 ただし、それぞれの情報を得るためには、別途に情報受信料を支払う必要があります。受信料は個別に支払い、IP-VPN回線は1回線のみで、緊急地震速報の外、各種サーバよりの情報を受配信する事が出来ます。

 提案システムでは、極力早く、精度良く配信するために、JMBSCより受信した電文の電文量を軽量化させ余分な情報を排除する“中継サーバ”を設置し、これを経由した後、通報端末へ電文を配信する“配信サーバ”へ送信する設計としています。

 

☆中継サーバ

JMBSCより緊急地震速報、津波・火山情報、各種気象情報を受信し配下の配信サーバへ配信する中継サーバを開発しました。

1.中継サーバとJMBSCとの通信

 中継サーバとJMBSC各種サーバとの通信は、IP-VPN回線を使用し、専用ルータ2台をNTTコミュニケーションズ社より購入、1台はJMBSC側へ、もう1台は我々が管理するデータセンタへ設置します。

2.実装可能な通信モジュール

 ①緊急地震速報通信モジュール ⇒ 実装済

 ②津波・火山情報通信モジュール ⇒ 実装済

 ③気象警報・注意報通信モジュール ⇒ 検討中

 ④各種情報通信モジュール ⇒ 災害情報コモンズなどの接続を検討中

3.死活監視

 TCP/IP専用ポートで配信サーバと常時接続し、3分に一度の間隔で死活監視を行います。JMBSCの各配信サーバ、通報端末へ配信する配信サーバとの間に通信障害が発生した場合は、通信異常を管理者へメールで通知します。

4.配信サーバの接続・管理

 中継サーバ1台に最大500台の配信サーバを接続・管理することが出来る設計としています。

 

☆配信サーバ New!

下記の特徴を持つ配信サーバを開発しました。

1.標準時刻との同期

 通報端末からの通信リクエストにより、設置場所への正確な猶予秒数を計算出来るよう、標準時刻と3分毎に同期させ、同時に死活監視を実施。

2.通報端末用データベース

 配信サーバには通報端末用データベースが実装されていて、通報端末設置場所の緯度・経度・地盤増幅率が登録されます。更に、設置地域へ出された津波・火山、気象警報・注意報のみを通知させるため、気象庁が定めた地域コードも登録出来、通報端末へ3分に1度同期しています。

3.通報端末情報の変更

 通報端末が引っ越し等で移設されても、配信サーバに登録された緯度・経度・地盤増幅度・地域コードに自動更新出来るため、現地へ出向き通報装置の情報変更を配信事業者、利用者等が実施する必要はありません。

4.中継サーバからの受信

 配信サーバは、2台の中継サーバから電文を常時受信する事が出来ます。

5.通報端末の接続台数

 1台の配信サーバで最大1,000台の通報端末を管理し、高速に電文の配信を完了させる事ができます。JMBSCから通報端末への配信を概ね0.3秒以内に電文送信を完了させる仕様とし、サーバへの負荷を考慮し最大1,000台としています。中継サーバの配下に最大500台の配信サーバを接続出来るようにし、1台の中継サーバで都合50万台の通報端末を接続管理出来るようにしています。

6.サーバの機種選定

 中継、配信サーバの物理的信頼性を高めるために、ハードディスクや冷却ファンなどの回転機構を持つ機種を排除しました。

7.故障復旧対策

 継続性と緊急性を確保するため、最悪ハードが故障した場合でも短時間で復旧出来る様に、コンパクトフラッシュメモリだけで動作するようにしています。

8.各種設定の簡便化

 各種設定は、専任のサーバ技術者でなくとも簡単に設定出来る、Web画面での設定方式としています。

9.受配信ログの保存

 気象業務法では受配信したログを2年間保存する義務を課しているが、これはサーバのUSBインターフェースに差し込んだUSBメモリでも保存出来るようにしています。

 

iPhone6より小さい小型サーバ

 本システムは、これら考え抜いた設計により、優れたコストパフォーマンスと高い信頼性を実現しています。高額なサーバやロードバランサーなどの投資をする必要はありません。通報端末に複数のサーバを登録出来、通信障害が発生した場合は別の配信サーバに自動で接続切換えし情報を受信できます。

 ☆配信事業者のデータセンターシステムが数百万〜数千万円の設備投資が必要なのに対し、各サーバを安価に構築出来ます。この事は配信事業者が通報装置へ緊急地震速報を配信する月額サービス料として数千円〜数万円を要求していますが安価な情報配信料での提供が可能となります。

 

☆地盤増幅度データベース

 本データベースは、緊急地震速報通報端末を利用場所へ設置する場合、住所を入力する事で設置場所の「緯度・経度・地盤増幅度」を入手するためのサイトとして構築しています。緊急地震速報事業を展開する上で、不可欠なデータベースです。

 本地盤増幅度データベースは防災科学技術研究所500mメッシュのデータを採用しています。本データベースで調査されていない地盤増幅度は国土地理院の1Kmメッシュのデータを調査された工学的基盤より補正し使用します。なお、緯度・経度は、緊急地震速報の場合”Tokyo Datum”の値を使用。

現在は防災科学技術研究所500mメッシュを採用しているが250mメッシュのデータが発表されたために更新を予定しています。